SACD ビル・フリゼール 「Richter 858」




ビル・フリゼールはアメリカのジャズギタリストで、1977年にはバークリー音楽院からアレンジ/コンポジションの証書を表彰を受けています。

「Richter 858」というのはドイツの誇る現代画家ゲルハルト・リヒターの抽象画の作品「858-1〜8」を収めた画集の名前です。この画集(アートブックプロジェクト)には音楽CDを付録としてつけることになり、その製作依頼を受けてビル・フリゼールが1つ1つの絵に音楽をつけたものです。そしてCDを単独にして発売されたのが、このアルバム「Richter 858」です。

内容的にはジャズの分野でいえばフュージョンかフリージャズということになりますが、アメリカでは実験音楽、ダウンタウンミュージック、即興音楽ということになるようです。

ただし絵はすべて抽象画であり、音楽のほうもそれに合わせた抽象的な曲が多いので、音楽だけを聴いていろいろとイメージをするのは難しいです。ブックレットには8つの絵が載っているので、それを見ながら聴いてイメージを膨らませてくださいという趣向になっています。

内容は多彩で1曲目は冒頭に楽器を掻きむしるところがある抽象的な曲、3曲目と6曲目はクラシックを意識したような曲、4曲目はフリージャズ、7曲目のカントリーとインド音楽をミックスしたような曲などが収められています。

ちなみに2012年に競売大手サザビーズがロンドンで行った競売で、エリック・クラプトンが所有していたゲルハルト・リヒターの抽象画「アプストラクテス・ビルト(809-4)」が約2132万ポンド(約26億9000万円)で落札されています。

メンバーは
ビル・フリゼール(ギター、エレクトロニック)
ハンク・ロバーツ(チェロ)
ジェニー・シェイマン(ヴァイオリン)
エイヴィン・カン(ヴィオラ)


2005年(アルバムの製作は2002年)
SONGLINS SGL SA1551-2
SACD ハイブリッド(CD面はHDCD)

(曲目)

1. 858-1
2. 858-2
3. 858-3
4. 858-4
5. 858-5
6. 858-6
7. 858-7
8. 858-8





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ビル・フリゼール「Richter 858」 SACD